子嚢菌門 チャワンタケ目 ピロネマ科
ウツロイモタケ
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 単生で希少、分類的にも疑問が残るが、今後の発生状況を見ていく必要がある。 |
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形態 | ここで述べる形態的特徴は吉見(2002、2008)により記述されたウツロイモタケである。小林(1963)が記載したウツロイモタケ(Hydonocystis japonica (Kobayasi) Trappe)とは別種であるため注意が必要である。子実体は半地中、地上生で塊形、不規則な形で凹凸があり、一部開口している。表面は汚褐色から暗緑褐色で平滑の場合と粒状表面で粗面の場合がある。断面は空洞迷路状で内側に子実層がある。雑木林地上、砂地や湿地近くの裸地に7~10月頃発生する。塊形の地下生菌であり一見すると外部形態は全く異なるが、顕微鏡的特徴は側糸があることなどを含め、本種がチャワンタケ目であることを示す。 |
分布 | 滋賀県比良山、京都府。全国的にはまだ十分な分布がわかっていない。 ◎府内の分布区域 伏見稲荷(1990)(伏見区)。 |
改訂の理由 | 和名の重複による混乱、学名の適用に関する問題点を含め、本種は分類的な取り扱いの再検討が必要である。標本による再検討が出来ていないことなどから、実態が不明であり、引き続き調査及び情報の収集が必要。 |
文献 吉見(2002、2008)、小林(1963)、青木(2008)
執筆者 吉見昭一(原文)、佐久間大輔(改変)