菌類
担子菌門 スッポンタケ目 スッポンタケ科
担子菌門 スッポンタケ目 スッポンタケ科
カゴタケ
Ileodictyon gracile Berk.
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
選定理由 | 2007、2012年など、毎年ではないが近年の採取例も見られるが、非常に目立つ菌の割に記録が少ないことから判断を据え置いた。 |
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形態 | 幼菌は卵型で地中生、径2~3cm、白色、表面にサッカーボール状の凹んだ網目が表れる。成熟すると頂部から裂開し、6~12網目の籠形の托枝を伸長させて広がり、径3~7cmの白色球形籠をつくる。托枝の向軸面に暗緑色の果実臭のある粘液状グレバをつける。外国で通称Bird Cage Fungi(Fungus)という。 |
分布 | 福島県、茨城県、東京都、愛知県、和歌山県、京都府、大阪府、兵庫県。広く日本全域に分布すると思われるが少ない。オーストラリア、タスマニア島、ニュージーランド、ブラジル、チリ、南アフリカ、中国大陸。 ◎府内の分布区域 清水山、将軍塚(京都市東山区)、大文字山(左京区)、亀岡市、城陽市、宇治市笠取。 |
生態的特性 | 発生期は一般に6~8月というが、2月頃まで発生するのを見ている。臭気はアゲハチョウの幼虫のツノから出す香気に似る。群生することがある。特定の腐植上を好むので、林内の保護に務める。 |
文献 今関、本郷(1965、1989)、吉見(1986)、今関ほか(1988)、本郷(1994)
執筆者 吉見昭一(原文)、佐久間大輔(改変)