種子植物
種子植物 バラ科
種子植物 バラ科
オオズミ
Malus toringo (Siebold) Siebold ex de Vriese var. zumi (Matsum.) H. Hara
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 分布上隔離したもので、学術的価値が高い。 |
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形態 | 樹高8~12mになる落葉高木。樹皮は灰褐色で、とげ状の小短枝がある。葉は長楕円形、葉身中部以上の縁に疎らに小鋸歯があり、鋭頭から鋭尖頭、長さ7~11cm。ズミやエゾノコリンゴのように若いシュートに3裂する葉を付けない。若い葉の両面には軟毛が密生、下面の軟毛は後まで残り帯白色。4月頃に短枝の先に径2.5~3cmの白色の5弁花を、数個ずつ散形状に付ける。蕾のとき花弁は濃赤桃色であるが花が開くと白くなる。果実は球形で径18mm、無毛、萼片は残存しない。10月下旬に紅熟する。 ◎参照 日本の野生植物 木本Ⅰ(平凡社)226、原色日本植物図鑑 木本編Ⅱ(保育社)41 |
分布 | 北海道、本州(東北から中部)。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域。 |
生存に対する脅威 | 海浜開発や伐採。 |
必要な保全対策 | 稀少種であることを周知する。 |
改訂の理由 | 個体数がわずかであり、貴重なものである認識がないので、整備の名目で伐採の危険にさらされている。 |
特記事項 | ズミとエゾノコリンゴとの中間のような形態をしている。オオウラジロノキのことをオオズミとよぶ地域もあるが、それとは別物である。 |
執筆者 赤松富子、光田重幸