種子植物 ベンケイソウ科
キリンソウ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 京都府草木誌には「稀品 足古山(ママ)」と出ており、府内の産地は少ない。ただ、ときに栽培されたものが逸出していることがあり、本来の自生かどうか判断が難しい場合があるため、このランクで掲載する。 |
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形態 | 日当りのよい岩上や堤防などにはえる多年草。肉質で円柱形の茎を叢生し、高さ5~30cmになる。葉は多肉質で互生し、倒卵形または長楕円形、鈍頭から円頭、長さ2~7cm。縁には鈍鋸歯がある。5~8月に茎の先端に平らな集散花序を出し、小さな黄色の花を多数付ける。花弁は披針形、先は鋭く尖る。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)144、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)162 |
分布 | 北海道、本州、四国(自生かどうか不明)、九州。北海道の一部とサハリン(樺太)以北にはエゾキリンソウが分布する。本種と同種とする見解もある。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域、南丹地域、京都市域、山城地域。この中には逸出のものも含まれていると見られる。 |
生存に対する脅威 | 造成工事、道路の新設、拡幅、植生の遷移による暗化。 |
必要な保全対策 | 移植は容易であるため、工事でやむをえず自生地を破壊するときには、自生のものの一部を確保しておくのが望ましい。 |
改訂の理由 | 「選定理由」に同じ。 |
特記事項 | 「足古山」は「足占山」の誤植で、丹後半島の大宮町にある。 |
執筆者 光田重幸、赤松富子