種子植物
種子植物 ナス科
種子植物 ナス科
マルバノホロシ
Solanum maximowiczii Koidz.
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 『京都府草木誌』には、1926年にただ1か所花背峠産が記録されているのみで、稀品である。明るい林縁などに生育する性質があり、遷移が進んだ現在、生存基盤が危うくなっている。 |
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形態 | やや蔓性の多年草。葉は長楕円形~狭卵形で長さ5~10cm。先は尖り、全縁。葉の表裏とも無毛。葉柄に翼がある。花は集散花序に付き淡紫色、まれに白色、直径約1cm。花冠裂片の基部、花喉部が淡緑色を帯び、裂片は反り返る。果実は直径7~10mm、球形で赤く熟す。種子は長さ2.5~3mm、扁平淡褐色で、周囲に翼がある。花期は8~9月。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅲ(平凡社)95、原色日本植物図鑑 草本編Ⅰ(保育社)158 |
分布 | 本州、四国、九州、奄美、中国大陸。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域、中丹地域、京都市域。 |
生存に対する脅威 | 森林遷移による暗化、高茎草の繁茂。 |
必要な保全対策 | 生育が確認されれば、系統保存を図る段階にある。 |
改訂の理由 | 「選定理由」に同じ。2002年版レッドデータブックにもれていたものの一つ。 |
特記事項 | 群生は見られず個体数は少ない。『京都府草木誌』に「マルバノロホシ」とあるのは誤植。オオマルバノホロシは氾濫原や山地の湿地にはえ、本種とは生態的に異なる別種である。 |
執筆者 山本義則、赤松富子