種子植物 タデ科
ナガバノウナギツカミ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種C |
選定理由 | 京都市域や乙訓地区のかつての氾濫原から数か所報告されているが、現在では見られない。溜池にわずかに残っている程度である。 |
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形態 | 河川の氾濫原や溜池にはえる一年草。茎の下部は横に這い、節から発根し、各節から側枝を出す。茎の最頂部に短い総状の花序を付ける。茎はやや不明瞭な四角形で、稜には先端が鈍頭の小さな逆刺があり、ややざらつく。茎内部は中空。葉は披針形または長楕円形で、長さ6~11cm、鋭尖頭。基部は矛(ホコ)形で葉柄がある。托葉鞘は筒形で長さ7~20mm、無毛、先端にはごく短い縁毛がはえる。花柄、花小軸とその鞘には赤から赤褐色の短毛と腺毛がはえる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)20、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)306、f. 136: 3 |
分布 | 本州、四国、九州、中国大陸南部、台湾。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(現状不明)、京都市域、乙訓地区(現状不明)。 |
生存に対する脅威 | 遷移の進行、池沼の埋め立て。 |
必要な保全対策 | 一年草のため、初期の除草が重要。稀少種であることの周知。 |
改訂の理由 | 2002年版レッドデータブックにもれていたもののひとつであり、当時から確実な自生地は京都市域の1か所にとどまっていた。 |
特記事項 | かつての氾濫原で工事が行なわれたときなど、埋土種子から発芽する可能性がある。 |
執筆者 光田重幸