種子植物
種子植物 スミレ科
種子植物 スミレ科
ヒナスミレ
Viola tokubuchiana Makino var. takedana (Makino) F. Maek., Viola takedana Makino
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 『京都府草木誌』などで過去に報告された産地は少なくないが、その多くはシハイスミレの小型品の誤認と見られる。確実な産地は数少なく、個体数も多くない。 |
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形態 | 山の木陰にはえる多年草。葉は束生しやや長い3角状卵形で、基部は深い心形。波形の粗い鋸歯があり、葉先は細くなり尖る。葉の表面は暗緑色、裏面は紫色を帯びる(まれに淡緑色)。花は淡紅色で直径約1.5cm。側弁は無毛又は微毛がある。唇弁の基部3分の1ほどまで赤紫の筋が入る。柱頭はカマキリ形。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)248、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)61 |
分布 | 北海道南部、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸東北部。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域、南丹地域、乙訓地区。ただしシハイスミレの小さな個体を誤認している可能性があり、確実なものは南丹地域と乙訓地区。 |
生存に対する脅威 | 造成工事、森林開発、園芸採集。 |
必要な保全対策 | 温帯林にはえるもので、森林の保全が重要。 |
改訂の理由 | 「選定理由」に同じ。 |
特記事項 | シハイスミレとくらべて、葉は小さくて夏葉もあまり立ち上がらず、葉先は尖る。また、葉縁には開き気味に出る鋸歯がある。 |
執筆者 山本義則、近藤和男