種子植物
種子植物 ボタン科
種子植物 ボタン科
ヤマシャクヤク
Paeonia japonica (Makino) Miyabe et Takeda
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種C |
選定理由 | 府内には白花のベニバナヤマシャクヤクが多く、それとの異同の判断が難しかったが、いくつかの場所でヤマシャクヤクが確認できた。ただし、個体数はベニバナヤマシャクヤクよりも少ないかもしれない。 |
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形態 | 山の木陰にはえる多年草。ベニバナヤマシャクヤクとくらべて、茎はやや低く高さ40~70cm、花期は5月。花柱は2~4本で、柱頭の先端はうず状に巻かない。また、地上茎はベニバナヤマシャクヤクが一つの株から複数出ることがあるのに対し本種はふつう1本しか出ない。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)111、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)217、f. 98: 2 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島。 ◎府内の分布記録区域 山城地域、乙訓地区を除く全域(京都府のベニバナヤマシャクヤクの大半は白花であり、標本によるヤマシャクヤクとの区別は今後の課題である)。 |
生存に対する脅威 | 森林開発、園芸採集。 |
必要な保全対策 | 森林開発にあたっては、事前の調査を入念にする。稀少種であることの周知。 |
改訂の理由 | 個体数の少なさと園芸採集圧の高さからみて、2002年版レッドデータブックでは、選定もれと思われる。 |
特記事項 | ヤマシャクヤク類はシカが食べるのを忌避するため、増加する傾向が見られるところもある。 |
執筆者 山本義則、赤松富子