種子植物
種子植物 カヤツリグサ科
種子植物 カヤツリグサ科
サギスゲ
Eriophorum gracile K. Koch, Eriophorum gracile K. Koch subsp. coreanum (Palla) Hulten
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
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2002年版 | リスト外 |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A |
選定理由 | 府内に産することは早くから知られていたが、2002年版レッドデータブックではもれていた。現在では産地が局限されているが、いちおう保護地にある。 |
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形態 | 低山から亜高山の湿地や池塘に生育する多年草。横走する根茎があり、茎は株立ちとならず単生して、まばらに群生し、高さ20~50cm、鈍い3稜があり、細くて軟らかい。根生葉はときに茎よりも長く伸び、茎の葉は1~2個、刺針状で短く、基部は鞘となる。小穂は2~5個付いて、花期は長楕円形、長さ5~10mmで、柄には短毛がある。鱗片は鈍頭、膜質で淡灰黒色、細い脈がある。痩果は狭長楕円形、長さ3~3.5mm。花被片は綿毛状で多数あって、果期(6~8月頃)には長さ2cmほどに伸びて、小穂は倒卵状のかたまりとなる。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)176、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)222 |
分布 | 北海道、本州。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域(絶滅)、山城地域(相楽地区)。 |
生存に対する脅威 | 湿地の改変、遷移の進行。 |
必要な保全対策 | 稀少なものであるから、湿地の遷移が進まないよう除伐なども必要になる。果実期以外は目立たないため、調査を入念にする必要がある。 |
改訂の理由 | 「選定理由」に同じである。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 松岡成久、光田重幸