種子植物種子植物 カヤツリグサ科
サトヤマハリスゲ
Carex ruralis J. Oda et Nagam.
| 京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 新規 |
|---|---|
| 2002年版 | リスト外 |
| 環境省カテゴリー | なし |
| 近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
| 選定理由 | 2002年版レッドデータブック発行後に記載された種類で、府内の分布は局所的かつ少ない。 |
|---|---|
| 形態 | 山地や山麓の半日陰～日陰の湿地、細流脇に生育する多年草。低山では雑木林の林床の細流で見られるほか、植林された杉林の谷間のミズゴケのある場所などにも見られる。根茎は短く叢生し、基部の鞘は淡褐色。葉は糸状で細く0.5～0.8mm。花茎は針金状、高さ20～30cm、鈍稜があり、平滑、しばしばよじれる。小穂は1個を頂生し、長さ4～6mm、上部は2～3個の雄花からなる雄花群が直立して付き、下部は雌花が（2～）4～6（～8）個付く。果胞は長卵形で長さ2.5～2.8mm、幅1.1～1.3mm、表面に腺点はなく、有脈、横断面は3稜形、短い嘴があり、口部は2小歯となる。痩果は果胞に密に包まれ、3稜あり、長卵形、長さ1.3～1.6mmで、茶褐色。雌しべ柱頭は3岐する。詳しくは植物分類地理 59: 57, f. 1 （2008）を参照。 |
| 分布 | 本州（愛知県から兵庫県）。 ◎府内の分布記録区域 山城地域。 |
| 生存に対する脅威 | 湿地開発、道路の新設や拡幅。 |
| 必要な保全対策 | 稀少種であることを周知し、工事にあたっては場所に応じた保全方法を検討する。 |
| 改訂の理由 | 2008年に新種記載されたもので、府内でも確認されたため。 |
| 特記事項 | 果実のない時期には、識別困難である。 |
| その他 | 日本固有種 |
執筆者 松岡成久、光田重幸
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