種子植物 カヤツリグサ科
ウキヤガラ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 過去現在を通じて標本の採集例が少なく、生存する個体数も少ない。 |
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形態 | 池の浅水域や河川の浅水域などに生育する抽水性の多年草。匍匐根茎は長く発達し、径3~4cmのサトイモ状の塊茎がじゅず状に連なり、1個の塊茎から1~2個の茎を立ち上げる。花茎は高さ70~150cm、横断面は鋭3稜形、硬い革質となり、2~4節ある。葉は長く、幅5~10mm。花序は散形、花序枝は長さ7cmに達し、先端に1~6個の小穂を付ける。苞葉は葉状、2~4個が花序よりも長い。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)178、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)220、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社 47版)217、f. 142: 3、日本カヤツリグサ科植物図譜(平凡社)646-647 |
分布 | 北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸、北アメリカ。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域、南丹地域、京都市域南部、乙訓地区、山城地域。 |
生存に対する脅威 | 溜池や河川、沼地の埋め立ておよび改修。 |
必要な保全対策 | 溜池や沼地の埋め立ておよび改修に先立つ詳細な生物調査が必要である。戦前の国土地理院発行の地形図と、今日の地形図とをくらべると、溜池の減少は顕著なものがある。経済優先の行為である溜池の埋め立てが、いかに多くの水生生物の生存を不可能たらしめたことか。このことへの反省と啓発を促すべきである。 |
執筆者 津軽俊介、松岡成久