種子植物
種子植物 スミレ科
種子植物 スミレ科
イソスミレ(セナミスミレ)
Viola grayi Franch. et Sav.
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧A |
選定理由 | 近畿では京都府と兵庫県に記録されている。海岸の砂丘地にのみ生育し岩場では見られず、府内に大きな群生はない。ゴミの漂着や園芸採集、踏みつけなどによって憂慮すべき段階にあり、2002年版レッドデータブックよりランクを上げた。 |
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形態 | 海岸の砂丘地にはえる。地下茎は木化して肥厚し、地中深く長く伸びて分枝する。葉は小型で厚く、光沢があり、円心形。花は濃紫色で、花弁は丸く、距は白い。古い株はドーム状に盛り上がり大株になる、また株の寿命も10年以上といわれており、特殊な環境に生育しているためかほかのスミレ類とくらべても非常に長い。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)250、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)55 |
分布 | 北海道西南部、本州(青森県~鳥取県の主に日本海沿岸)。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域。 |
生存に対する脅威 | 海岸開発、砂浜への車の乗り入れ、園芸採集、砂浜の汚染。 |
必要な保全対策 | 上記の禁止のほかに、種子からの系統保存を考える段階にある。 |
改訂の理由 | 「選定理由」に同じ。 |
特記事項 | 府内の自生地の一つでは近縁種のタチツボスミレとの交雑種と思われる群落があり注目される。 |
その他 | 日本固有種 |
執筆者 山本義則、田中徹