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種子植物 トチカガミ科
ヒロハトリゲモ(サガミトリゲモ)
Najas chinensis N.Z.Wang, Najas foveolata auct. non A.Braun ex Magnus, Najas indica auct. non (Willd.) Champ.
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A |
選定理由 | かつては各地の水田や溜池に生育していたが、全国的に産地が急減している。府内の既知産地は限られ、水田の圃場整備や水質の悪化等により絶滅のおそれがある。 |
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形態 | トリゲモ類の中では最も幅広の線形の葉を持つ沈水植物。細かい鋸歯が目立つ。種子表面は四~六角形の粗い網目模様であり、この特徴はルーペでも確認できる(他種の種子表面の正確な観察には実体顕微鏡が必要)。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅰ(平凡社)18、原色日本植物図鑑 草本編Ⅲ(保育社)407、日本水草図鑑(文一総合出版)56 |
分布 | 本州、四国、九州、中国大陸。 ◎府内の分布記録区域 山城地域(かつては水田雑草としてほかの地域にも分布していたと推察されるが、現在の産地は限定される)。 |
生存に対する脅威 | 農薬、水田の圃場整備、水質汚濁。 |
必要な保全対策 | 農薬、水田の圃場整備、水質汚濁。 |
特記事項 | 山間部の水田や溜池に生育し、しばしばホッスモ、イトトリゲモとともに生育する。しかしこれらの2種にくらべれば分布が限られる。 |
執筆者 角野康郎、光田重幸