種子植物 ミソハギ科
ミズキカシグサ
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種A |
選定理由 | 全国的に生育地が急速に減少しており、府内においても生育地が限られており、現状では絶滅のおそれが高い。 |
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形態 | 水田や湿地にはえる一年草。茎は直立し高さ約10~30cm、軟らかくて丸い。葉は対生し柄はなく、披針形で鋭頭。枝に付く葉は急に小さくなる。花は葉腋に付き帯紅色。花弁は倒披針形で萼とほぼ同長。花期は8~11月。萼筒は杯形で裂片は4個で小さい。果実は球形で径約2mm、紅紫色を帯びる。キカシグサにくらべて大きく、茎は直立し、淡緑色で赤みを帯びない。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)260、 原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)47、f. 30: 2 |
分布 | 本州、四国、九州、沖縄県、朝鮮半島。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域(現状不明)、中丹地域(記録のみ)。 |
生存に対する脅威 | 土地造成、農薬汚染、管理放棄による植生の遷移などが減少の主要因である。 |
必要な保全対策 | 休耕田や放棄された水田では遷移が進行し、本種のような植物は消滅する。安定した生育地を確保することは困難である。 |
特記事項 | 近年外来のアメリカキカシグサが侵入してきている。これは葉柄があるので、注意すれば間違うことはない。ヒメミソハギとも混同されることがあるが、ミズキカシグサでは花や果実は葉腋に1個ずつ付くこと、枝が規則正しい十字対生になることに注意する。 |
執筆者 田中徹