種子植物
種子植物 ヒメハギ科
種子植物 ヒメハギ科
ヒナノカンザシ
Salomonia ciliata (L.) DC., Salomonia oblongifolia DC.
京都府カテゴリー | 絶滅寸前種 |
---|---|
2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | 絶滅危惧種B |
選定理由 | 世界的な分布域は広いが、府内では本種の生育できる日当りのよい湿地が少なく、繊細であるため環境変化の影響を受けやすい。現状では絶滅のおそれが高い。 |
---|---|
形態 | 日当りのよい湿地にはえる小さい一年草。茎は細く直立してときに分枝し、隆起条がある。葉は互生である。花は淡紫色で、花弁は3個、細長い穂状花序に付く。花期は8~9月。果実は扁平腎形で、縁には数個のとげがある。 ◎参照 日本の野生植物 草本Ⅱ(平凡社)234、原色日本植物図鑑 草本編Ⅱ(保育社)82 |
分布 | 本州、四国、九州、朝鮮半島南部、台湾、フィリピン、マレーシア、インド、オーストラリア。 ◎府内の分布記録区域 中丹地域(現状不明)、山城地域(相楽地区、現状不明)。 |
生存に対する脅威 | 湿地開発が主要因であるが、一年草であるため発生は年変動が大きく、また草体が小さいので花期以外は知らないまま踏みつける可能性がある。 |
必要な保全対策 | 本種の種子は渡り鳥によって運ばれると考えられており、渡り鳥の飛来できる湿地を保全する必要がある。 |
特記事項 | 雄しべが4個で、果実(果)の縁に小刺がある点が本属の特徴である。 |
執筆者 田中徹