淡水魚類
スズキ目 ハゼ科
スズキ目 ハゼ科
シモフリシマハゼ
Tridentiger bifasciatus Steindachner
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
京都方言 | グズ(混称:丹後)、デデクロ(混称:丹後西部) |
選定理由 | 河川河口域の開発により1990年代に減少した。2012年と2013年の調査では、久美浜湾流入河川で確認できたが、その他の河川では少なかった。 |
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形態 | 体長3~8cm。近縁種であるアカオビシマハゼT. trigonocephalusとは、小さな白点が頬の下に散在し、胸鰭最上部の軟条が遊離しないことから区別できる。 |
分布 | 沿海州、朝鮮半島、中国大陸、台湾に分布、国内では日本海側の汽水域に多い。 ◎府内の分布区域 日本海に注ぐ河川の汽水域と下流域。 |
生態的特性 | 汽水域を中心に生息し、淡水に偶来する。1年で成熟し、3年以上生きる個体も見られる。 |
生息地の現状 | 京都府内では日本海側の内湾や河川下流域に生息している。河川下流域では個体数が減少している。 |
生存に対する脅威 | 改修工事による河口域の単純化や堰堤工事、潮止堤が生息場所を奪っている。 |
必要な保全対策 | 汽水域を維持する必要がある。河川改修は石垣護岸にするなど、より自然に近い工法を取り入れる必要がある。 |
文献 明仁、坂本(1989)、東山、林(1998)、岩田(2001b)、国土交通省(2001、2006)
執筆者 林博之、奥村大輝