コイ目 コイ科
ヤリタナゴ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
京都方言 | ボテ、ボテジャコ(混称) |
選定理由 | 府内各生息地で個体群の減少が認められる。 |
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形態 | 体長約8cmになる。体は側扁するが、体高はあまり高くならない。やや長い1対の口ひげを有する。体の背方は蒼褐色で、側面は銀白色を呈する。背鰭中央部の鰭条間膜に鰭条に平行した紡錘形の暗色斑がある。 |
分布 | 本州、四国、九州(南部を除く)、朝鮮半島、中国遼寧省に分布する。 ◎府内の分布区域 淀川水系、由良川水系などの諸河川に分布する。 |
生態的特性 | 主に河川の中、下流域や農業用水路などの流水域に生息する。食性は雑食性で、付着藻類や底生の小動物を摂餌する。産卵期は4~8月で、マツカサガイやニセマツカサガイなどのイシガイ科二枚貝の鰓腔内に産卵する。 |
生息地の現状 | 現在、淀川水系および由良川水系の各河川で生息が確認されているが、生息地が限られており、個体数も多くない。各生息地における詳細な生息状況は不明で、保護対策は特に行われていない。 |
生存に対する脅威 | 河川改修による生息場所の消失、産卵基質となるイシガイ科二枚貝の減少による再生産の阻害、肉食性外来魚による食害および飼育、販売を目的とした乱獲が脅威である。 |
必要な保全対策 | 生息場所およびイシガイ科二枚貝の保全、肉食性外来魚の侵入および乱獲の防止が必要である。また、生息状況を把握するために定期的な生息実態調査を実施することが望ましい。 |
文献 宮地(1935)、長田(1977、1978、2001)、中村(1969)
執筆者 山野ひとみ