コイ目 コイ科
ゼゼラ
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 絶滅危惧Ⅱ類(VU) |
京都方言 | ムギワラバエ、ボウズ |
選定理由 | 本種は府下ではもともと個体数の少ない希少種と考えられ、分布は淀川水系の三川合流付近と平安神宮のみときわめて限られる。 |
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形態 | 体長6cm程度。体は細長く、前部がやや縦扁し後部が側扁する。吻は短く丸い。体側と背中線には淡黒色の斑紋が並ぶ。眼径は、近縁のヨドゼゼラとくらべて大きく、体高、尾柄高は低い。背鰭の外縁は、くの字に湾入する。繁殖期になるとオスは斑紋が消失し、黒色を呈する。繁殖期のオスの胸鰭の前縁は、2列の細かい追星が生じる。側線鱗数は36~38。 |
分布 | 濃尾平野、琵琶湖・淀川水系、山陽地方および九州北西部に分布する。移殖により関東平野にも定着している。 ◎府内の分布区域 桂川・宇治川・木津川の三川合流付近および平安神宮。 |
生態的特性 | 川の下流域、平野部の湖や池など、流れの少ない砂底から砂泥底に生息する。泥表層の藻類やデトリタス、プランクトン動物などを食す。産卵期は4~7月で、オスはヨシやマコモの根になわばりを持ち、そこにメスがやってきて卵を産みつける。雌雄とも満1年で成熟する。 |
生息地の現状 | 淀川水系の三川合流付近に分布しているが、個体群サイズは小さく、分布域および個体数は減少傾向にある。 |
生存に対する脅威 | 底質環境の悪化やオオクチバス、ブルーギルによる食害が考えられる。 |
必要な保全対策 | 現在確認されている生息地の環境保全を図ると同時に外来魚駆除が必要不可欠である。 |
その他 | 日本固有種 |