選定理由 | 府内では2002年版レッドデータブック発行後にはじめて確認されたもので、未記載種であるが、はっきりとした特徴をもつ。府内の個体数は少数である。 |
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形態 | オオハナワラビに似ているが、常緑性の多年草。樹陰や林縁に見られ、葉面には光沢があり、小羽片は細かく中~深裂し、幅の狭い裂片の縁には尖った鋸歯が並ぶ。向陽地に生育しているものは、冬には黄褐色を帯び、オオハナワラビが赤紫色を帯びるのと異なる。 |
分布 | 本州(関東以西~近畿)、四国(まれ)。 ◎府内の分布記録区域 丹後地域、中丹地域、京都市域。 |
生存に対する脅威 | シカの食害、森林開発。 |
必要な保全対策 | 稀少種であることの周知。 |
改訂の理由 | 未発表種であるが、明らかに独立種であることがわかった。府内では稀産。 |
特記事項 | 丹後地域のものは、半世紀以上前に採られたものが京都大学の標本庫に所蔵されていたもの。現在も見られることが確かめられた。 |
執筆者 光田重幸