シダ植物
オシダ科
オシダ科
ヌカイタチシダ
Dryopteris gymnosora (Makino) C. Chr.
京都府カテゴリー | 絶滅危惧種 |
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2002年版 | 絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | なし |
近畿レッドデータブックカテゴリー | なし |
選定理由 | 府内では南部にのみあり、しかもまれ。しかし多くは社寺林に見られ、一応保護下にある。 |
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形態 | 常緑の多年草。根茎は短く斜上し、葉を叢生する。葉は卵状三角形で、3回羽状深裂、若葉は紅紫色を帯びる。羽片は無柄で葉軸にやや直角に近く付く。ソーラスは小さく、包膜を欠く。 ◎参照 日本の野生植物 シダ(平凡社)195、原色日本羊歯植物図鑑(保育社)105、209 |
分布 | 本州(伊豆以西の太平洋側)、四国、九州、中国大陸南東部。 ◎府内の分布記録区域 南丹地域(南部)、京都市域、山城地域(北部)。 |
生存に対する脅威 | 森林伐採、空中湿度の低下。 |
必要な保全対策 | 原生林や高湿度のスギ林に見られるもので、湿度低下で容易に消失する。自生地の周辺に常緑樹を植え、湿度を保つようにする。湿度さえ保てば、かなりの強光にも耐える。人工繁殖自体は、比較的容易である。 |
特記事項 | ヌカイタチシダモドキに似ているといわれるが、葉質が薄く、ソーラスは葉面の下方葉軸寄りから付きはじめるから、慣れれば間違えることはない。 |
執筆者 光田重幸