シダ植物
イワヒバ科

ヒモカズラ

Selaginella shakotanensis (Franch. ex Takeda) Miyabe et Kudô

選定理由	府内の産地は1か所のみ。寺院の裏山であり、一応保護下にある。
形態	常緑の多年草。茎は細く、地表や岩上を這う。葉はすべて同形で、茎にらせん状に付く。葉の辺縁にはまばらに毛があり、葉の先端には白色毛状の付属物がある。 ◎参照　日本の野生植物シダ（平凡社）51、原色日本羊歯植物図鑑（保育社）17 & 256
分布	北海道から本州中部、近畿（遺存的でまれ）、中国（広島県）、朝鮮半島、サハリン。 ◎府内の分布記録区域　丹後地域。
生存に対する脅威	遷移の進行、園芸採集。
必要な保全対策	陽地の岩上に着生するものであるから、遷移が進んで森林化すると消失する。現在自生地の一部でそのようなおそれがある。また、園芸採集もあるので具体的な産地は公表すべきでない。
特記事項	エゾノヒモカズラは北海道以北。ミズスギやヒカゲノカズラは茎が太く、胞子嚢穂は独立して形づくられる。

執筆者　光田重幸

絶滅危惧種