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えん口目 ヒメテンコケムシ科
カンテンコケムシ
京都府カテゴリー | 要注目種 |
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2002年版 | 絶滅寸前種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |
選定理由 | 全国的に分布域が減少しており、府内での分布域が限定し、報告例が極めて少ないため、京都府では絶滅寸前種に指定されていた。 |
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形態 | 茶褐色の個虫がならんで、透明な寒天状の外皮につつまれた群体をつくり、水草や岩石などに付着して生活する。個虫の大きさは最大5mmで、口のまわりに繊毛をもった75~106本の触手がU字型にならび、口の外側に肛門が開く。群体の大きさは1.5~3cm。休芽は暗褐色で長さ1.3mm、円形で鞍状だが、上から見ると四角くみえる。休芽の周囲に棘はない。 ◎近似種との区別 群体の大きさが近縁のヒメテンコケムシより大きい。休芽の形が円形で鞍状、両端に棘がない点でヒメテンコケムシと区別できる。 |
分布 | アジア地域固有種でインド、ビルマ、ジャワ、中国大陸、台湾、朝鮮半島に分布する。日本では関東以西の各地の湖、池沼、用水池に分布する。 ◎府内の分布 桂離宮の池(1983から1985年)。 ◎近似種との比較 ヒメテンコケムシは朝鮮半島、台湾、中国大陸から東南アジア、アフリカ南部、北米東部に分布し、日本では本州の池沼、用水池に分布するが、府内からの報告例はない。 |
生態的特性 | 群体は、湖沼やため池の水草や杭、人工的な壁面などに付着する。個虫は触手を伸ばし、繊毛運動で水流をおこし、プランクトンなどの有機物を口に導いて餌をとる。群体は、着底後の浮游幼生または休芽より発芽した幼少個体からつくられ、春から夏にかけて成長・増加した後、秋に多数の休芽をつくって消滅する。 |
生息地の現状 | 不明。 |
生存に対する脅威 | 全国的に分布域が減少しており、ため池などの池岸の改変、土砂や有害物質の流入による生息環境の悪化が危惧される。また水質悪化による影響も懸念される。 |
必要な保全対策 | 土木工事により、生息地に陸上部から土砂が流入しないような配慮や、農薬等の有害物質が池に直接流入しないような工夫が必要である。 |
改訂の理由 | 近隣の兵庫県で、数か所から記録されている。とくに近年、新たにビオトープ池からも発見されていおり、京都でも精査をすれば見つかる可能性がある。しかし、現状では調査機会が少ないことから情報不足と判断された。このため、一端絶滅寸前種から外し、要注目種として情報を集める対象とするのがよいと判断された。 |
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