選定理由 | 京都府内では過去および現在ともに情報不足だが、全国的に絶滅が危惧されている種であるため、注目に値する。 |
---|---|
形態 | 雌雄同株。体長20~40cm程度。結実枝と不結実枝に分化する。不結実枝の輪生枝は1~3回分枝し、結実枝では2~3回分枝するとともに、やや頭状にかたまって生じる。最終枝は2~3細胞性で伸長する。終端細胞は顕著に小さい。雌雄両器は輪生枝の節部に生じる。卵胞子は褐~黒色で、楕円体、螺旋縁は6~7本。卵胞子膜は鮮やかな網目状模様。 |
分布 | アジア、南北アメリカ、アフリカに分布し、日本では、北海道以外に生育する。 ◎府内の分布区域 宇治市久御山町、旧巨椋池。京都市右京区嵯峨小倉山山本町の小倉池で、過去に記録がある。 |
生態的特性 | ため池や水田に生育する。 |
生育地の現状 | 木幡池(現在残っている旧巨椋池の一部)と小倉池の調査、およびその他の地点での調査では確認されなかった。小倉池では水質の悪化が原因と思われる透明度の低下が見られた。 |
生存に対する脅威 | 農薬使用、用水路整備、水質悪化、管理放棄、護岸整備。 |
必要な保全対策 | 府全域をカバーする生育分布調査による現状把握が必要である。 |