選定理由 | 留鳥として年中府内に生息し集団繁殖する。繁殖個体数は少なくなく、近年減少もしていないが、集団営巣地が限られている。 |
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形態 | 全長47cm。翼開長120cm。背や翼の上面は濃青灰色で初列風切の先は黒く、尾の基部は白くて先は黒い。足は黄色。 |
分布 | 国内に留鳥または漂鳥として生息する。沿岸や周辺の離島で集団営巣する。府内には舞鶴市沓島に集団営巣地がある。 ◎府内の分布区域 北部地域。 |
生態的特性 | 斜面にカップ状の巣をつくり、1~3卵を産む。雌雄が抱卵・育雛する。イワシなどの浮魚を採食する。 |
生息地の現状 | 舞鶴市沓島には数千巣の集団営巣地がある。近年、舞鶴市冠島に集団営巣地が一時的にでき、丹後半島の漁港の防波堤にも約100巣の集団営巣地がある。 |
生存に対する脅威 | 釣り人などの上陸による撹乱。 |
必要な保全対策 | 継続的な個体群調査が必要である。 |
関係法令 | 舞鶴市文化財保護条例(舞鶴市指定天然記念物「ウミネコ・ヒメクロウミツバメの繁殖地 沓島」) |
文献 京都府(1993)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、狩野清貴