選定理由 | 春秋の渡りの時期に少数が渡来する一方で、極めて少数の繁殖の可能性が高いことが判明したため。 |
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形態 | 全長24cm。オスは全身がほぼ黒く、眉斑が白、下腹には白い横斑、嘴は黒く、足は橙黄色。メスは上面オリーブ褐色で淡い眉斑がある。 |
分布 | 本州中部以北に夏鳥として渡来し、山地帯から亜高山帯で繁殖する。府内では渡りの時期に通過する旅鳥であるが、夏期の観察もまれにある。 ◎府内の分布区域 全域。 |
生態的特性 | 昆虫、ミミズ、果実を採食する。樹木の分岐部などに枯れ枝やコケで巣をつくり、一腹3~5卵を産む。 |
生息地の現状 | 渡りの時期に各地の山林に出現する。一部の山林では越夏しているという情報があるので、府内で繁殖している可能性もある。越夏情報がある地域において、営巣していないかどうかを調査する必要がある。 |
生存に対する脅威 | まだ小規模の営巣地なので人工的改変の影響を受けやすい。 |
必要な保全対策 | 営巣林を特定して保全することが必要である。 |
改訂の理由 | 少数の通過個体群としていたが、極めて少数の繁殖の可能性が高いことが判明したため。 |
文献 日高(監)(1997)、京都府(1993)、真木、大西(2000)、高野(1982)
執筆者 須川恒、梶田学