
サンショウウオ目 サンショウウオ科
ヒダサンショウウオ
京都府カテゴリー | 準絶滅危惧種 |
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2002年版 | 準絶滅危惧種 2002年版を参照する |
環境省カテゴリー | 準絶滅危惧(NT) |

選定理由 | 環境省レッドリスト2012年版に掲載。府内特定地域で著しく減少している個体群を含む。限定された環境を生息場所としているため、環境変化に弱く減少傾向にある。環境指標性が高い。 |
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形態 | 全長はオス118mm、メス129mm程度。背面は紫褐色で黄点の散在する個体が多い。幼生は黒褐色の斑紋と、指端に黒い爪をもつ個体が多い。卵嚢はバナナ形で水中では虹色光沢がある。 ◎近似種との区別 成体は背面が紫褐色で黄点が散在すること、幼生は流水中に生息し、尾のひれの前端が背面中央部に位置し、顕著な黒斑が散在することで、ほかのサンショウウオ類と区別できる。 |
分布 | 本州中部(群馬~新潟)以西に分布。 ◎府内の分布区域 丹後~山城地域。山城地域における生息範囲は局地的。 |
生態的特性 | 山地の林床に生息し、2~4月に、渓流の源流部で繁殖する。幼生は渓流中で生活し、年内に変態するものと越冬するものがいる。 |
現状・脅威・保全 | 京都市山科区では生息地が大規模開発され、近年の生息情報はない。左京区北山では、渇水により個体数が減少している地点がある。渓流と周辺の森林を一括して保全していく必要がある。 |
その他 | 日本固有種 |
文献 小島(1986)、Misawa and Matsui(1997)、佐藤(1943)
執筆者 田辺真吾