おわりに
近年、本府沿岸で多獲性回遊魚のマイワシに替わりカタクチイワシの漁獲量が増加していますが、この傾向が今後も続くかどうかと言った点については、漁獲の減少が著しい現在、漁業者のみなさんにとって最も関心のあることの一つでしょう。カタクチイワシの漁獲量の年変動は比較的大きいことが知られていますが、本海域でも同様の現象を身近に経験することになりました。この理由についてはよくわかっていませんが、長期的な資源変動かどうかの確認をしていく必要があると考えています。平成14年4月上旬にはまとまった大型の高齢魚の漁獲があったことから、資源動向はやや減少傾向にあるものの、資源水準は依然高いのではないかと考えられます。
いずれにしても、海洋生態系の中で魚介類が生息している海洋環境とそれらの生息状況とには密接な関係があり、それらの条件について有機的に各種調査を行うことにより明らかにできればと考えています。
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