2.水ガニの漁獲実態
(1) 現在の水ガニの漁獲制限と漁獲状況
項目 |
内容 |
漁期 |
12月21日から翌年3月20日まで |
漁獲サイズ |
甲幅9cm以上 |
1航海当り漁獲量
(航海時間)
(箱:5寸箱) |
24時間以内 15箱以内 |
48時間以内 30箱以内 |
48時間以上 70箱以内 |
「水ガニ」の漁獲に関しては、「たてガニ」や「こっぺ」と同様に省令や関係漁業者の自主協定により、種々の制限が設定されています。現在(平成10年度漁期)の漁獲制限は、表1のように整理されます。その内容は、大きくは漁期、漁獲開始サイズおよび1航海当たりの漁獲量の制限の3項目となっています。
近年の京都府のズワイガニ漁獲量は平均155トン、漁獲金額は4億円前後で推移しています。このうち、水ガニは平均38トンで、ズワイガニ全体の約25%を占めています。一方、漁獲金額は平均3千万円程度で、全体の約8%となっています。
(2) 漁獲されている水ガニの大きさ
「水ガニ」の漁獲できる大きさは、上述したように甲幅9cm以上と決められています。底曳網で漁獲された「水ガニ」の大きさを、平成10年度漁期のデータからみてみます。ここでは、ハサミ脚の大小を区分けして整理しました(図2)。漁獲の主体は甲幅9cm台の小型のカニで、全体の50%近くを占めています。しかもそれらの大部分は、小さいハサミ脚をもつことから、未成熟で成長過程にあるカニといえます。甲幅11
cmまでは、成熟過程にあるカニの割合が高くなっています。
以上のような傾向は、平成10年度漁期だけではなく、ほぼ毎年みられています。
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