は じ め に
ヒラメの栽培漁業を進めるにあたって、どのような場所にどのようにして放流するのかについては、平成5年9月に、季報43号「ヒラメの栽培化(3.ヒラメ種苗放流の手引)」で、皆様に提示させていただきました。
一方、平成5年から京都府栽培漁業センターのヒラメ種苗生産施設が本格的に稼動し、季報で提示させていただきました手法に従って、毎年漁業者の方たちの手で、数十万尾レベルのヒラメ種苗が放流されるようになりました。その結果、各浜において、放流ヒラメが実際に水揚げされており、放流効果も一定みられるようになりましたが、まだ十分とは言えないのも事実です。
そこで、より効果的なヒラメの栽培漁業や資源管理の仕方について、さらに検討を加えていく必要があると考えられましたので、手引きをまとめた後も、放流技術や資源管理技術の改良を目的に、ヒラメの基礎的なことも含めて調査を継続してきました。
この冊子では、効果的な栽培漁業や資源管理を行う上で重要な、ヒラメの生態、特に、成長と成熟に関して、新たにわかったことについて御紹介したいと思います。
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