おわりに |
栗田地区のクルマエビ放流の場所は平成7年から「中村の浜」に変更することにより漁獲量が増大しました。漁獲量が増大したのは「季報 第57号」で報告しましたように「中村の浜」は以前の放流場所と比較してより好適な場所であったことも要因として考えられます。その漁獲量の中身をみると放流したクルマエビによる漁獲量の上積みが大きいわけですが、それが分かったのは今回報告しました「京都方式」の尾肢切除標識により放流したエビと天然のエビの区別ができるようになったためです。この「京都方式」尾肢切除法は標識としての有効性を実際に浜で漁業者の方々にも目でみて実感していただいています。そして、自分達が放流したものが確実に漁獲できるという実感をもっていただいているところです。
この「京都方式」尾肢切除標識方法による標識放流は現在は新潟県、富山県、九州各地、瀬戸内海などで行われています。この標識方法がさらに全国各地に広まり、クルマエビ栽培漁業の発展の一助になれば幸いです。
「季報 第57号」でお約束していました「放流効果の調査手法」については次回以降の「放流効果(仮題)」のなかで紹介する予定です。次回は「放流後のクルマエビについて」を紹介します。
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