2.ズワイガニの混獲(投棄)状況
???? 春や秋漁期に混獲されたズワイガニは、水揚げす
ることができないので全て船上で投棄されます。冬漁期でも例えば、甲幅9cm未満の雄ガニは採捕が禁止されているので、他の漁期と同じように投棄されます。海洋センターでは、春漁期にアカガレイを対象とした操業の際に底曳網漁船に乗船し、ズワイガニの資源や分布状況を調べています。主な調査範囲は、水深230〜250m域です。そのときの、ズワイガニの混獲状況を簡単に紹介します。船上に揚げられた漁獲物をみると、ズワイガニの多さに驚かされます(写真1)。漁業者は混獲されたズワイガニをかき分けるように、水揚げするアカガレイをより出します。(写真2)。目的とするアカガレイの漁獲量がトロ箱に2〜3箱程度であるのに対し、混獲されるズワイガニはトロ箱に30箱以上に及ぶことが珍しくありません。
各漁期の水深別の一網当たりの平均投棄尾数は、多いときには1,000尾以上、少ないときでも100尾以上にも及びます(表1)。とくに、水深230〜240m
域で操業した場合には、1,000尾以上が混獲されるようです。
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