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1.京都府沖合の底曳網漁場と操業形態
 
??  京都府沖合の底曳網漁場は、隣接する兵庫県と福井県との両府県境と沿岸は水深約100m、沖合は約900mで囲まれた海域に形成されています(図1)。
  漁期は、概ね4〜5月の春漁期、9〜10月の秋漁期、そして11〜3月の冬漁期に分けられます。ズワイガニはこの冬漁期に漁獲されます。6〜8月の3ヶ月間は、休漁期となっています。京都府沖合の漁場には、兵庫県と福井県の沖合底曳網漁船が入会い操業しています。
  各漁期の底曳網の操業状況を簡単に整理しておきます(図2)。
春漁期
  水深約200mを境にして、それよりも深いところではアカガレイ、浅いところではソウハチ(エテガレイ)、ニギス(沖ギス)及びタイ類などを対象にした操業が行われます水深200m前後では、ハタハタやホタルイカが漁獲されます。
秋漁期
  水深330m以深ではアカガレイやホッコクアカエビ(甘エビ)、水深180m以浅ではニギス、ソウハチ、及びタイ類などを対象に操業が行われます。当漁期では、ズワイガニの資源保護を目的とした関係漁業者の自主規制により、水深200〜330m域は操業禁止区域に設定されています。
冬漁期
  ズワイガニを対象とした操業が、水深約230〜350m域で行われます。当漁期の後半には、ズワイガニの密度の低下にともない、採算に見合うだけのカニの漁獲が期待できず、水深200m前後でハタハタ、水深150m前後でソウハチ、ニギス及びタイ類などを対象に操業することが多くなります。
  ところで、ズワイガニが生息する水深帯は、概ね200〜400mといわれています。したがって、ズワイガニを漁獲の対象とする冬漁期はもちろんですが、アカガレイやホッコクアカエビを対象にした春漁期や秋漁期の操業の際にも、ズワイガニが混獲されることが危惧されます。
 

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