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令和元年第36週の報告です。
感染性胃腸炎は定点あたり2.71件報告されています。RSウイルス感染症、手足口病もやや増加しています。伝染性紅斑は山城北、京都市左京区、右京区、伏見区で警報レベルとなっています。手足口病は乙訓で定点あたり6.75件と警報レベルとなっています。その他の感染症に大きな変化はありません。全数報告対象の感染症は、結核と腸管出血性大腸菌感染症が4件 、レジオネラ症が1件、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が3件、梅毒が1件報告されました。また、基幹定点からマイコプラズマ肺炎が2件、眼科定点から流行性角結膜炎が11件報告されました。
レジオネラ症の原因となるレジオネラ菌は水中や土の中に存在し、給湯設備や空調の冷却塔、加湿器のなかで増殖します。レジオネラ菌に汚染された目に見えないほど細かい水滴(エアロゾル)を吸吸い込むことで感染しますが全員が発症するわけではありません。ヒト−ヒト感染はせず、日本では循環式浴槽における感染事例が多くを占めています。また、高齢者や糖尿病の患者など抵抗力の弱い人が感染しやすく、死亡率が高くなることが知られています。現在は尿による迅速診断キットによって簡便に診断することができます。レジオネラ菌は、一般細菌の増殖の後にそれらを捕食するため増えたアメーバの中で増殖することが知られています。36℃前後で最も繁殖しますが、高温や塩素消毒で死滅します。したがって予防のためには、感染源となる給湯設備、冷却塔、浴場、加湿器などを清潔に保つことが重要で、さらに、20℃以下の低温もしくは45℃以上の高温にすることが効果的です。治療にはニューキノロンやマクロライド系の抗菌薬が著効します。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核 が 4件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症 が 4件 報告されました |
4類感染症 | レジオネラ症 が 1件 報告されました |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 が 3件 、 梅毒 が 1件 報告されました |
■全数報告一覧へ |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎 が 2件 報告されまし
■眼科定点
流行性角結膜炎 が 11件 報告されました