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令和元年第34週の報告です。
感染性胃腸炎は定点あたり2.23件報告されています。伝染性紅斑は乙訓、山城北、京都市左京区、南区で警報レベルとなっています。全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が2件 、デング熱、アメーバ赤痢、ウイルス性肝炎、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症、急性脳炎、後天性免疫不全症候群及び侵襲性インフルエンザ菌感染症がそれぞれ1件、梅毒が2件、百日咳が3件報告されました。また、基幹定点から無菌性髄膜炎が1件、眼科定点から流行性角結膜炎が6件報告されました。
先週に引き続き腸管出血性大腸菌感染症、デング熱の報告がありました。腸管出血性大腸菌感染症は例年5月頃から10月頃までが流行期とされています。腸管出血性大腸菌は、汚染された水や食品(生肉、野菜など)などを介して経口感染し、またわずか50個ほどの菌で感染しうるため、患者や保菌者の便からの二次感染にも注意が必要です。感染者のうち6-7%で溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症を発症し致死率は1-5%に至ります。予防対策として、食肉の十分な加熱処理が最も重要ですが、調理器具の十分な消毒や洗浄、調理や食事前の手洗いの励行も大切です。
デング熱は蚊が媒介するウイルス感染症で、3〜7日の潜伏期間の後に突然の発熱で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みを伴います。体幹から拡がる発疹を伴い、7日間ほどの経過で改善することが多いです。症例の多くは、熱帯・亜熱帯地域(特に東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国)への海外渡航時に感染したものですが、国内にもデングウイルスを媒介する蚊がいますので、注意が必要です。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンもないため、蚊に刺されないように予防対策をすることが重要となります。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核 が 8件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症 が 2件 報告されました |
4類感染症 | デング熱 が 1件 報告されました |
5類感染症 |
アメーバ赤痢 ・ ウイルス性肝炎 ・ カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症 ・ 急性脳炎 ・ 後天性免疫不全症候群 と 侵襲性インフルエンザ菌感染症 が それぞれ1件 、 梅毒 が 2件 、 百日咳 が 3件 報告されました |
■全数報告一覧へ |
■基幹定点
無菌性髄膜炎 が 1件 報告されまし
■眼科定点
流行性角結膜炎 が 6件 報告されました