ホーム >> 感染症情報(週報)
平成29年度第34週の報告です。
手足口病は定点あたり1.59件であり京都市伏見区のみ警報レベルが続いています。一方感染性胃腸炎は定点あたり3.38件と先週からさらに増加しています。流行性耳下腺炎、A群溶血レンサ球菌咽頭炎、流行性角結膜炎、RSウイルス感染症の発生数は大きく変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症が 3件、アメーバ赤痢が 1件、梅毒が1件報告されました。また、眼科定点から流行性角結膜炎が 11件 報告されました。
梅毒の報告が続いています。梅毒は昨年、年間4518人と42年ぶりに4000人をこえる報告がみられました。今年も第30週までの累計で3123人に達しており、昨年同時期とくらべ約1.3倍のペースとなっています。梅毒は臨床症状が多彩であり、進行する間に症状が軽快する時期があるため診断が遅れがちです。感染初期にみられる感染局所の硬結、潰瘍や、全身症状としてみられる皮疹、粘膜疹などは非典型的ですので、疑わなければ見逃しかねない疾患です。早期に治療することで心血管梅毒や神経梅毒などの晩期の重い症状を防ぐことができるため、早期診断、早期治療が重要です。感染予防や拡大防止には性的接触を減らし、コンドームを用いるなどの対策をとることが重要です。また、HIVを含む他の性感染症との重複感染も多いため検査の受診が推奨されます。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 8件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が 3件 報告されました |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | アメーバ赤痢と急性脳炎が それぞれ 1件、 梅毒が 2件 報告されました |
■基幹定点
報告がありません
■眼科定点
流行性角結膜炎が 11件 報告されました