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平成29年度第8週の報告です。
インフルエンザの報告数は先週よりさらに減少し、定点あたり14.84件となっています。山城南の発生数は警報レベル以下になりましたが、乙訓、中丹西、南丹、山城北、右京区、西京区、南区、伏見区、山科区において依然警報レベルが持続しています。感染予防に引き続き留意してください。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、4.11件と先週と変りません。
流行性耳下腺炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱(プール熱)の発生数は特に変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、アメーバ赤痢と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件報告されました。
また、基幹定点の報告として、ロタウイルスによる感染性胃腸炎とマイコプラズマ肺炎がそれぞれ3件、眼科定点では流行性角結膜炎が5件報告されています。
ロタウイルス胃腸炎は、感染症法に基づく感染症発生動向調査において、全国約3,000の小児科定点から報告される5類感染症に含まれます。A〜G群に分類されるロタウイルスのうちヒトに感染するタイプは主にA、C群です。2005〜2010年にA群が検出された4,072例中、1歳38%、0歳20%、2歳16%の順に多く、0〜2歳が4分の3を占めています。一方、C群が検出された115例では、5〜9歳が57%、10〜14歳が20%を占めています。また、感染性胃腸炎の流行は毎年年末年始にピークがありますが、ロタウイルス胃腸炎は年末から報告されるようになり、ピークは春先になります。ロタウイルスは遺伝子型が異なってもある程度の交差免疫が成立するため、感染を繰り返すごとに症状は軽くなっていきます。1度ロタウイルスに感染した後も再感染を繰り返しますが、重症化に対する防御効果がみられることが知られています。この特性を利用し、ロタウイルス胃腸炎の重症化を予防する目的としてロタウイルスワクチンが2種類あります(ロタリックス、ロタテック)。それぞれの接種スケジュールや違いはワクチン情報を参考にしてください。
ほぼすべての幼児が感染しますが、成人の感染も20〜30歳代と50〜60歳代をピークとして認めます。オムツの適切な処理、手洗いの徹底、汚染された衣類等の次亜塩素酸消毒などによる処置が感染拡大防止の基本となりますのでロタウイルス胃腸炎が家族内で発生した際は感染拡大に注意しましょう。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 9件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | アメーバ赤痢と侵襲性肺炎球菌感染症が それぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎と
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が それぞれ 3件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 5件 報告されました