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平成29年度第7週の報告です。
インフルエンザの報告数は先週よりさらに5ポイント程度減少し定点あたり19.46件となっています。全国的にも23.92件とピークはすぎたと考えられます。しかし府内では乙訓、中丹西、南丹、山城北、山城南、右京区、西京区、南区、伏見区、山科区において依然警報レベルが持続しています。適度な加湿、手洗い、うがいなどの感染予防を継続してください。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、4.11件とやや増加しています。
流行性耳下腺炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱(プール熱)の発生数は特に変化はありません。
全数報告対象の感染症は、結核が11件、侵襲性肺炎球菌感染症が2件報告されました。また、基幹定点の報告として、無菌性髄膜炎が1件とマイコプラズマ肺炎が2件、眼科定点では流行性角結膜炎が5件報告されています。
感染性胃腸炎の原因として多いノロウイルスは、インフルエンザウイルスと同じように、シーズンごとに流行する遺伝子型が異なるほか、年齢によっても流行する遺伝子型が異なることが報告されています。ノロウイルスは手指や食品などを介して経口感染し, ヒトの腸管で増殖し, 吐き気, 嘔吐, 下痢, 腹痛を引き起こします。感染から発症に至る潜伏期間は24〜48時間とされます。ノロウイルスは糞便および吐物中に大量に排出され, 症状消失後も数週間糞便中への排出が続き, 1カ月以上排出が続く事例も報告されているほか、ノロウイルスを含む乾燥した吐物等から感染する塵埃感染もあります。ノロウイルスによる感染性胃腸炎は10月ころから流行が始まり特に冬季に多くみられますが、報告では集団発生事例は一年を通して発生しており衛生管理に注意が必要です。また、推定感染場所として保育所、幼稚園、小学校も多いため注意しましょう。現在ノロウイルスワクチンは「予防接種に関する基本的な計画(平成26年厚生労働省告示第121号)」において開発優先度の高いものと位置づけられており、有効なワクチンの開発が期待されています。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 11件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 侵襲性肺炎球菌感染症が 2件 報告されました |
■基幹定点
無菌性髄膜炎が 1件、
マイコプラズマ肺炎が 2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 5件 報告されました