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平成28年度第51週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、13.11件とやや低下していますが、京都市内の流行は続いており、右京区、左京区、東山区、伏見区、西京区では今週も警報レベルが続いています。中丹東では警報レベルを下回りましたが、乙訓では依然警報レベルが持続しています。全国的には年末より発生数は減少し、今後終息に向かうことが予想されますが、手洗い、うがい、便の始末などには引き続きご注意ください。
インフルエンザは定点あたり5.40件とさらに増加しています。全国的にも感染者数が増加しています。今後の感染拡大に注意してください。
流行性耳下腺炎が山城南では3.00件と注意報レベルが続いています。
咽頭結膜熱(プール熱)の局地的な流行は今週も続いており、乙訓、右京区で警報レベルが続いています。
全数報告対象の感染症は、結核が8件、アメーバ赤痢、侵襲性肺炎球菌感染症、水痘、梅毒、麻疹がそれぞれ1件報告されました。
また、基幹定点の報告として、マイコプラズマ肺炎が8件、眼科定点では流行性角結膜炎が5件報告されています。
インフルエンザウイルスで耳にするH3N2やH1N1といった分類は、A型インフルエンザのタイプを表しています。これらはウイルスの表面に存在する糖蛋白(赤血球凝集素:HA、ノイラミニターゼ:NA)の違いによります。HAは16種類、NAは9種類が報告されておりこの組み合わせによってヒト、ブタ、トリなどに分布しています。これまでにヒトで流行をみせたものはH1(H1N1:ソ連型)、H2、H3(H3N2:A香港型)の亜型のウイルスのみです。
カモは、現在知られているHA亜型とNA亜型のすべてのウイルスを保有しておりいわゆる自然宿主とされています。これらのウイルスが家畜やヒトでのウイルスの供給源となり毎年新しい流行を起こします。ウイルスはヒトに感染した際も絶えず変異を起こすため、毎年流行をみせることになり、1シーズンの間にA型とB型に2度感染することや、A型のなかでも異なる亜型のウイルスに再感染することがあります。ここ数年、H1型とH3型が1年毎に流行を見せており、2016/17シーズンは今のところH3型の報告が多くなっています。ワクチン接種をしていても、また、一度感染していても感染のリスクはあるため予防を徹底しましょう。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 8件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | アメーバ赤痢・侵襲性肺炎球菌感染症・水痘(入院例)・梅毒と麻しんが それぞれ1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 8件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 5件 報告されました