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平成28年第44週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、5.99件と今週も引き続き増加しています。あらためて感染予防、拡大予防に注意してください。
RSウイルス感染症は定点当たり1.11件と高めで推移しています。90%以上が2歳未満の感染で報告されていますので幼児の感染予防に注意ください。
流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数は0.91件と減少しました。山科区の注意報は解除となりましたが山城南地区では定点あたり3.00件と増加し注意報レベルとなっているためご注意ください。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は定点当たり0.79件と増加しています。
咽頭結膜熱(プール熱)の報告は定点あたり0.28件と増加しています。
ヘルパンギーナ、手足口病、突発性発疹は報告数の増加はみられません。
全数報告対象の感染症は、結核が5件、レジオネラ症、レプトスピラ症がそれぞれ1件報告されました。
また、眼科定点では流行性角結膜炎が6件報告、基幹定点ではマイコプラズマ肺炎が7件報告されています。
レプトスピラ症はグラム陰性桿菌に属する人畜共通のスピロヘータ感染症です。ドブネズミなどの保菌動物や家畜の尿、あるいはその尿で汚染された水・土壌と接触することによって経皮的、経口的に感染します。感染後は3-14日間の潜伏期間ののち、高熱、悪寒、筋肉痛、眼球結膜の充血などが生じ、感冒程度で軽快するものから黄疸、出血、腎機能障害などを引き起こす重症型(ワイル病)まで病態は多彩です。
日本では1970年代までは年間50人以上の死亡が報告されていましたが、現在ではときたま報告がある程度となっています。一方世界では中南米、東南アジアなどの国々での流行が続いており、これらの国々からの輸入感染症としても注意が必要です。治療にはペニシリン系、テトラサイクリン系を用います。
遷延する高熱や黄疸がみられ、水辺での作業や流行地域からの帰国者などのリスクがある場合はレプトスピラ症も念頭におき検査、治療を行ってください。
>>国立感染症研究所:レプトスピラとは
href="http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ra/leptospirosis.html
>>厚生労働省検疫所 FORTH:レプトスピラ症(ワイル病)
https://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name77.html
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 5件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | レジオネラ症とレプトスピラ症が それぞれ 1件 報告されました |
5類感染症 | 梅毒が 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 7件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 6件 報告されました