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平成28年第37週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数は、3.51件に増加しました。今週はアメーバ赤痢やジアルジア症など飲食物を介して感染する下痢疾患の報告がありました。その他、食中毒の報告も散見されますので、引き続き手洗いや消毒、食品の取り扱いにご注意ください。
流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数はやや増加し、1.15件となりました。乙訓地区の警報レベルが続いています。依然として、例年にない全国的な流行が続いていますのでご留意下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数も増加し、定点当たり1.05件でした。全国的にもさらに増加しており、1.60件でした。重症で生命に関わる劇症型溶血性レンサ球菌感染症を発症することもありますので、初発症状に多い咽頭痛・発熱などがみられましたら早めに医療機関を受診してください。
手足口病の定点当たり報告数は減少し、0.97件になりました。乙訓地区の警報レベルが続いています。
咽頭結膜熱(プール熱)の報告はやや増加し定点あたり0.61件となり、南区で警報レベルを上回りましたのでご注意ください。
RSウイルス感染症の報告は横ばい、定点当たり0.59件でした。全国的には1.5件近くに増加しており、今後さらなる流行が予想されます。
ヘルパンギーナの京都府での定点当たり報告数は0.27件でした。全国では定点当たり報告数が1.5件近くありますので、今しばらくご注意ください。
流行性耳下腺炎、手足口病、咽頭結膜熱(プール熱)については、警報レベルの地域がありますので特に注意が必要です。うがいや手洗いの励行などの対応を引き続きお願いします。
全数報告対象の感染症は、結核が4件、デング熱・マラリアがそれぞれ1件、アメーバ赤痢およびジアルジア症がそれぞれ1件報告されました。
デング熱・マラリアは代表的な蚊媒介感染症、アメーバ赤痢およびジアルジア症は旅行者下痢症(海外旅行での感染症)となる疾患です。海外渡航を予定されている方は、蚊の対策に加えて、うがい・手洗いなど基本的な対策の徹底をお願いします。特に飲料水・食品の衛生にご注意ください。また、渡航先での流行状況やワクチン接種歴などに応じて、トラベルワクチン接種もご検討ください。
<外務省:海外安全対策「世界の医療事情」> http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 4件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | デング熱とマラリアが それぞれ 1件 報告されました |
5類感染症 | アメーバ赤痢とジアルジア症が それぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 3件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 4件 報告されました