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平成28年第34週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点当たり報告数が増加し、3.51件でした。引き続き手洗いや消毒、食品の取り扱いにご注意ください。
流行性耳下腺炎の定点当たりの報告数は増加し1.21件となりました。乙訓地区の警報レベルが続き、南区および山科区が注意報レベルとなっています。全国では1.06件、例年にない高水準の流行が続いていますのでご留意下さい。
手足口病の定点当たり報告数は0.71件に減少しました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告数は横ばい、定点当たり0.59件でした。全国的にはやや増加し1.12件でした。
ヘルパンギーナの定点当たり報告数は0.37件に減少しました。全国では定点当たり報告数が1.86件に増加し、流行が続いていますのでご注意ください。
今回は感染性胃腸炎の報告がかなり増加したほか、流行性耳下腺炎の流行が続いており、全国ではヘルパンギーナの報告がいまだ多い状況ですので、うがいや手洗いの励行などの対応を引き続きお願いします。
全数報告対象の感染症は、結核が9件、A型肝炎・レジオネラ症、侵襲性肺炎球菌感染症および梅毒がそれぞれ1件報告されました。
今年に入ってから京都府下で麻しん(はしか)の報告はありませんが、全国各地で麻しんの感染者が急増しています。関西国際空港で集団感染したことも一因で、今後京都府下でも感染拡大する可能性があります。麻しんは感染して約10日の潜伏期後に、まず38度の高熱と、鼻水・せきなどの上気道炎症状、および結膜炎症状が出ます。発熱3-4日目から体に赤い発しんが出て、口の中に「コプリック斑」と呼ばれる麻しん特有の白いブツブツがみられます。肺炎、脳炎などの合併症が約30%の人におこり、年齢にかかわらず重症化して亡くなる人もいます。抗ウイルス薬はなく対症療法が治療の中心ですが、発熱が約1週間続き症状も強いため、合併症がなくても時に入院を要するなど、回復までに時間のかかる重篤な病気です。麻しんは感染力が強く、マスクで予防することはできませんが、ワクチンにより予防ができる感染症です。ワクチン未接種の方はできるだけ早めの接種をご検討ください。特に流行国に渡航する際には必ずワクチンの接種歴を確認し、接種後に渡航をご予定ください。
<麻しんに関する緊急情報、2016年8月25日 国立感染症研究所感染症疫学センター>
http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/655-disease-based/ma/measles/idsc/6709-20160825.html
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 9件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | A型肝炎とレジオネラ症が それぞれ 1件 報告されました |
5類感染症 | 侵襲性肺炎球菌感染症と梅毒が それぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 4件 報告されました