ホーム >> 感染症情報(週報)
平成28年第28週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は4.71件とやや減少しました。市内左京区11.25、東山区10.50件などの報告がやや多くなっています。カンピロバクターなどによる食中毒も報告されていますので、手洗いや消毒、食品の取り扱いにくれぐれもご留意下さい。
ヘルパンギーナの定点当たり報告数が、先週の3.43件から3.21件にやや減少しましたが、山城北地区および市内南区に加えて伏見区でも警報レベルに至り、全国では定点当たり報告数が4件を超えるなど、流行がピークを迎えています。
手足口病の定点あたりの報告数は1.80件に増加し、伏見区で警報レベルとなりました。今後さらに流行していく可能性がありますのでご注意ください。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は定点あたり1.44件と横ばいでした。全国的には2.5件程度の流行が続いています。
流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数がさらに増加し1.24件となり、乙訓地区に加え山城南地区で注意報レベルです。全国的に5年ぶりの高い水準で流行が拡大していますのでご留意下さい。
咽頭結膜熱(プール熱)の京都府下の報告は定点あたり0.31件でしたが、全国的には0.6件程度で流行しています。引き続きプールなどでの感染にご注意ください。
伝染性紅斑の報告は定点あたり0.16件に減少し、山城南地区の警報レベルも解除されました。
また全国的には流行性角結膜炎、いわゆる“はやり目”の報告が定点あたり0.8件前後で流行しています。アデノウイルスが涙や目やにを介して感染する病気ですので、タオルの共有を避けて手洗いをこまめに行ってください。
全数報告対象の感染症については、結核が8件、腸管出血性大腸菌感染症およびカルバペネム耐性腸内細菌感染症がそれぞれ1件報告されました。
間もなく夏休みシーズンです。海外旅行を予定される方も多いと思います。海外に行く前に流行地域などの情報収集に加えて、健康上の指導や感染症予防・治療についてご確認ください。ジカウイルス感染症やマラリアなどの蚊媒介感染症をはじめ、A型肝炎やエボラ出血熱、また最近では麻しんおよび風しんの感染が海外から持ち込まれたウイルスによると思われる報告がみられるそうです。性交渉でのジカウイルス感染の例も確認されています。ご自身のことだけでなく日本国内にウイルスを持ち込まないためにも、蚊の対策に加えて海外での流行状況やワクチン接種歴等に応じて、渡航前のワクチン接種もご検討ください。外務省「世界の医療事情」など、ご参照ください。
>>外務省ホームページ「世界の医療事情」 http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 8件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 3件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 5件 報告されました