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平成28年第24週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は先週の7.00件から5.60件に減少しました。市内左京区13.50などの報告がやや多くなっています。食中毒の起こりやすい季節になりましたので、手洗いや食品の取り扱い、消毒に留意して下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告はやや減少し定点あたり1.84件でしたが、流行は続いています。
ヘルパンギーナの報告がさらに増加し、定点当たり報告数が1.12件となりました。7-8月のピークに向けて増加していくことが予想されますので、ご注意ください。
咽頭結膜熱(プール熱)の京都府下の報告がさらに増加し、定点あたり0.47件でした。全国的に0.7件を超えて流行しており、プールなどでの感染にご注意ください。
流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数が増加し1.07件でした。特に4.25件の報告があった乙訓では再度注意報レベルとなりました。依然として例年にない流行が全国的に続いていますのでご注意下さい。
伝染性紅斑の報告はやや増加し定点あたり0.45件、山城南地区の警報レベルも続いています。
全数報告対象の感染症については、結核が6件、梅毒が1件報告されました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎が流行しています。A群溶血性レンサ球菌の感染により主に小児が罹患する咽頭炎で、突然の発熱と全身倦怠感、咽頭痛で発症します。一方、重症で生命に関わる劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、子供から大人まで広範囲の年齢層に発症しますが、特に30歳以上の大人に多いことが特徴です。学校やご家庭で接触感染し、突然発病する例があり、四肢の疼痛、腫脹、発熱、血圧低下などを初期症状とします。病状の進行も急激で、数十時間以内には軟部組織の壊死、急性腎不全、成人型呼吸窮迫症候群 (ARDS)、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全(MOF)などを引き起こし、ショック状態から死に至ることも多い疾患です。咽頭培養により菌を分離同定するほか、迅速診断キットを利用して診断し、第一選択薬のペニシリン系抗生剤などの抗菌薬で加療することができますので、咽頭痛・発熱などがみられましたら早めに医療機関を受診してください。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 6件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 梅毒が 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 3件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 1件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 3件 報告されました