ホーム >> 感染症情報(週報)
平成28年第22週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は先週の7.37件から6.82件に減少しました。乙訓14.25、市内左京区16.00、右京区13.40などの報告がやや多くなっています。引き続き手洗いや食品の取り扱い、消毒に留意して下さい。特に肉類に付着するカンピロバクターによる食中毒の起こりやすい季節になりましたので、生食は避けて十分に加熱いただくようお願いいたします。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告はやや減少し、定点あたり1.42件でした。主な症状である咽頭痛・発熱がみられましたら、早めに医療機関を受診してください。
流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数は
増加し1.08件、乙訓が注意報レベルとなりました。依然として例年にない流行が全国的に続いていますので、引き続きご注意下さい。
ヘルパンギーナの報告が
やや増加し、定点医療機関当たりの報告数は0.69件でした。
咽頭結膜熱(プール熱)の京都府下の報告はやや減少し定点あたり0.31件でしたが、全国的には増加し0.7件を超えています。プール開きも始まり、7-8月のピークに向けて増加していくことが予想されますので、ご注意ください。
伝染性紅斑の報告は定点あたり0.23件と横ばいで山城南地区の警報レベルが続いています。手足口病について市内南区の警報レベルは解除されました。
夏場に流行する感染症への対応として、タオルや食器は共用せず、眼をこすらないよう注意して、引き続きうがい・手洗いの徹底をお願いします。食品衛生にもご注意ください。
全数報告対象の感染症については、結核が4件、A型肝炎と侵襲性肺炎球菌感染症がそれぞれ1件、梅毒が2件報告されました。
梅毒の報告がありました。2001-2005年は500人台でしたが徐々に増加し、2014年12月から2015年10月までの届け出は2037人となり、1999年以降ではじめて2000人を超えました。女性が574人で前年比2倍、5年間で約5倍に急増しており、特に20〜24歳の若い世代がもっとも多い177人でした。先天性梅毒の報告も年間10例前後見られます。梅毒は梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)という細菌による性感染症で、治療の基本はペニシリンやセフェム系の抗生剤ですが、病期が長いと長期の治療が必要になり、重度の合併症を伴います。一旦軽快したように見えても治療の継続が必要であり、治療後の再感染も起こりえます。近年、京都府でも梅毒の報告は
増加傾向です。感染予防や拡大防止には性的接触を減らし、コンドームを用いるなどの対策をとることが重要です。
<梅毒など性感染症についてはこちらの厚労省のサイトをご参照ください。>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 4件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | A型肝炎が 1件 報告されました |
5類感染症 | 侵襲性肺炎球菌感染症が 1件、 梅毒が 2件 報告されました |
■基幹定点
無菌性髄膜炎が 1件、マイコプラズマ肺炎が 3件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 2件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 4件 報告されました