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平成28年第18週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は先週の7.20件から5.21件に減少しました。市内東山区15.00、左京区10.75、南区10.67などの報告がやや多くなっています。ノロウイルスなどを念頭に、引き続き石けんでの手洗いや食品の取り扱いに留意し、感染者の嘔吐物や便は次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の漂白剤などで消毒処理を行うなどの対策を日常的にお続け下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は減少し、定点あたり0.91件でした。主な症状である咽頭痛・発熱がみられましたら、早めに医療機関を受診してください。
インフルエンザの京都府下での定点医療機関当たりの報告数は、先週の1.22件から0.81件になりました。流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数はやや増加し0.59件です。例年より報告が多い状況が全国的に続いていますので、引き続きご注意下さい。
いわゆる「はやり目」、流行性角結膜炎の報告が増加し、定点あたり0.33件でした。アデノウイルスが、涙や目やにを介して感染する病気で、結膜の充血や涙、目やにが増えることが特徴です。こまめに手を洗い、タオルの共有は避けるなどの予防措置をお願いします。
伝染性紅斑の報告がやや増加し定点あたり0.31件、山城南では警報レベルとなりました。主に小児が罹患して、両頬がリンゴのように赤くなる特徴的な皮疹がでることから「リンゴ病」とも呼ばれます。咳やくしゃみなどによる飛沫・接触感染が主体ですので、感冒様症状のある人に近寄らず、手洗いやうがいを励行してください。また、妊娠している方やその可能性のある方は、感染により胎児水腫や流産を起こす場合がありますので特に注意してください。
全数報告対象の感染症については、結核が5件、腸管出血性大腸菌感染症が1件報告されました。
日中の気温が上がり、日によっては雨がちで湿度も高くなる季節になりました。先週に続いて今週も報告のあった腸管出血性大腸菌感染症は、少量の菌数(10〜100個程度)でも感染が成立し、ヒトからヒトや、ヒトから食材・食品への経路で感染が拡大しやすいという特徴があり、食中毒の原因になります。例年6月から10月頃までの夏場に多く報告されています。予防対策として、食肉の十分な加熱処理が最も重要ですが、調理器具の十分な消毒や洗浄、手洗いの励行も大切です。食事前の手洗いを十分に行い、焼く前の生肉などに使用する箸は使い分けてください。厚生労働省の食中毒に関するホームページなどを参考に、食中毒予防のポイントを一度ご確認ください。
>>http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html(厚生労働省ホームページ「食中毒」)
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 5件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | 報告がありません |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎と感染性胃腸炎(ロタウイルス)
が それぞれ3件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 6件 報告されました