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平成28年第13週の報告です。
インフルエンザの京都府下での定点医療機関当たりの報告数は、先週の12.22から9.85にさらに減少しました。しかしながら、丹後21.40、中丹西20.80、南丹20.56および市内南区12.80で報告が多く警報レベルが続いていますのでご注意ください。具体的には、外出後の手洗いや部屋の湿度管理などの予防策をとり、症状があるときは人混みを避けて咳エチケット・マスク着用を徹底するなど、感染拡大を防ぐようご対応ください。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数はやや増加し、6.03件でした。乙訓地区12.25の報告がやや多くなっています。引き続き石けんでの手洗いや食品の取り扱いに留意し、感染者の嘔吐物や便は次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の漂白剤などで消毒処理を行うなどの対策を日常的にお続け下さい。
流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数はやや増加し0.97件、中丹東地区では警報レベルが続いています。今シーズンの全国的な流行に引き続きご注意下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は減少が続き、定点あたり0.89件でした。
咽頭結膜熱および伝染性紅斑は落ち着いているようです。
全数報告対象の感染症については、結核が6件、レジオネラ症・急性脳炎・ジアルジア症・侵襲性肺炎球菌感染症および薬剤耐性アシネトバクター感染症がそれぞれ1件報告されました。
ジアルジア症はジアルジア(別名ランブル鞭毛虫)が腸管に寄生して、食欲不振、腹部の痛みや不快感、下痢などを起こす腸管寄生虫感染症です。糞便中に排出された原虫嚢子(シスト)により食物や水が汚染されることによって経口感染します。ジアルジアは世界的に広く分布しており旅行者下痢症の原因になりますので、海外渡航時の飲食にはご注意ください。
ジカウイルスについてですが、国立感染症研究所「ジカウイルス感染症のリスクアセスメント」および厚生労働省ホームページ「ジカウイルス感染症に関するQ&A」が今週更新されました。
1.妊婦及び妊娠の可能性がある人の流行地への渡航は控える。
2.国内の蚊の活動期においては、流行地からの帰国者は症状の有無に関わらず、帰国日から2週間程度の防蚊対策が必要。
3.性行為感染のリスクを考慮し、流行地から帰国した男性は、ジカウイルス病の発症の有無に関わらず、最低4週間(パートナーが妊婦の場合は妊娠期間中)は安全な性行動(コンドームの使用等)をとること、もしくは性行為の自粛が推奨される。
などを始めとした、重要な更新事項がありますのでご確認ください。
国立感染症研究所「ジカウイルス感染症のリスクアセスメント」http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/zika.html
厚生労働省「ジカウイルス感染症に関するQ&A」http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 6件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | レジオネラ症が 1件 報告されました |
5類感染症 | 急性脳炎・ジアルジア症・侵襲性肺炎球菌感染症と薬剤耐性アシネトバクター感染症が それぞれ1件 報告されました |
■基幹定点
無菌性髄膜炎が 2件、マイコプラズマ肺炎が 1件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 12件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 5件 報告されました