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平成28年第12週の報告です。
インフルエンザの京都府下での定点医療機関当たりの報告数は、先週の19.75から12.22に減少しました。しかしながら市内では南区、西京区、右京区、伏見区で警報レベルが続き、東山区で注意報レベルを超過しています。また、京都府下では中丹東地区以外のすべての地区で警報レベルが継続しています。引き続きご注意ください。具体的には、外出後の手洗いや部屋の湿度管理などの予防策をとり、症状があるときは人混みを避けて咳エチケット・マスク着用を徹底するなど、感染拡大を防ぐようご対応ください。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は5.69件とやや減少しましたが、乙訓地区14.50、市内左京区12.50、右京区10.80、東山区10.00など、報告がやや多い地区・地域があります。また、平成27年の全国での食中毒発生件数および患者数は前年より増加し、特にノロウイルスを原因とした飲食店での事件数が増えています。飲食店に限らずご家庭でも、石けんでの手洗いや食品の取り扱いに留意し、感染者の嘔吐物や便は次亜塩素酸ナトリウムを含む塩素系の漂白剤などで消毒処理を行うなどの対策を日常的にお続け下さい。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告も減少し、定点あたり1.15件でした。通常は咽頭痛・発熱などが主体ですが、溶血性レンサ球菌により、手足の筋肉が壊死する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」が発症することもありますので、手足が腫れ始めたらすぐに医療機関を御受診ください。
流行性耳下腺炎の定点あたりの報告数はやや減少し0.85件となりましたが、中丹東では警報レベルが続いています。今シーズンの全国的な流行に引き続きご注意下さい。咽頭結膜熱について、市内中京区で12件の報告があり警報レベルを超過しています。感染の拡大にご注意ください。伝染性紅斑の報告は定点あたり0.12件に減少しました。
全数報告対象の感染症については、結核が11件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症が1件報告されました。発熱や上気道炎などの呼吸器症状、関節痛、倦怠感などが見られましたら、インフルエンザやA群溶血性レンサ球菌感染などに加えて肺結核も念頭に置いて医療機関を受診の上、診断やその後の治療・対処について指示を受けるようにして下さい。
厚生労働省は3月30日、「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針」にジカウイルス感染症を追加する省令・告示の改正を公布しました。デング熱やチクングニア熱と同様に、日本国内各地に分布するヒトスジシマカが媒介することが知られています。医療機関の皆様におかれましては、ジカウイルス感染症を疑う患者を診察した場合は、最寄りの保健所へ情報提供いただくよう、引き続きご協力をお願いします。
<ジカウイルス感染症について>
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 11件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | 報告がありません |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 2件、
感染性胃腸炎(ロタウイルス)が 5件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 4件 報告されました