ホーム >> 感染症情報(週報)
第38週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数は、3.52件と増加しました。感染性胃腸炎や食中毒の原因となるノロウイルスですが、新型ノロウイルスの感染が拡大し、例年感染者が増える秋から冬にかけて大流行の恐れがあるようです。対策としてこれまでと同様に手洗いの励行、食品に触れる回数を減らす、加熱調理を徹底することなどにご注意下さい。
伝染性紅斑の京都府全体での定点あたりの報告数は、先週の0.32件から今週は0.28件に減少しました。乙訓の警報レベルは依然として継続しています。
手足口病の京都府全体での定点あたりの報告数はさらに減少し、今週は0.82件でした。右京区では引き続き警報レベルです。全国平均は未だ4.48件と高い水準ですので、お出かけされた数日後、乳幼児に発熱・発疹を認めましたら手足口病を疑ってご対応下さい。
流行性耳下腺炎の報告が京都府全体で定点あたり0.41件に減少し、中丹東も注意報レベルを脱しましたが、例年に比して患者数が多い状態です。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告は横ばいで、このシーズンとしては例年より多くなっています。新たな発生や感染の拡大にはご注意下さい。今週も手足の筋肉が壊死する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」が1件報告されました。手足が腫れ始めたらすぐに医療機関を御受診ください。
RSウイルス感染症の報告が徐々にですが増加しています。さらに増加が続くと予想されますので、とくに乳幼児の接触・飛沫感染にご留意頂き、手洗いとうがいを励行してください。
突発性発しん・咽頭結膜熱の報告がやや増加、ヘルパンギーナ、流行性角結膜炎は落ち着いているようです。
全数報告対象の感染症については、結核が12件、腸管出血性大腸菌感染症が2件、レジオネラ症・カルバペネム耐性腸内細菌感染症・劇症型溶血性レンサ球菌感染症がそれぞれ1件報告されました。
結核が12件報告されました。新規登録者の多くは肺結核ですが、咳やたん、発熱などの症状は他の呼吸器感染症と区別がつきませんので、医療機関への受診が遅れがちです。経過が長いことや結核患者との接触歴などが疑うきっかけになります。風邪のような症状や微熱が2週間以上続く様な場合には医療機関を受診し診察や検査を受けるようにしましょう。高齢者では、呼吸器の症状がはっきりせず、体重減少や体のだるさといった症状が主体のこともあります。肺結核は依然として身近な疾患であることに御留意ください。
分 類 | 報 告 |
---|---|
1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 12件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が 2件 報告されました |
4類感染症 | レジオネラ症が 1件 報告されました |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症と劇症型溶血性レンサ球菌感染症がそれぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 3件、
クラミジア肺炎が 1件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 6件 報告されました