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第36週の報告です。
感染性胃腸炎の京都府全体での定点あたり報告数が、先週の2.42件から今週は3.23件に増加しました。感染対策として手洗いがとても重要で、石けんによる2度洗いをする、食品に触れる回数を減らす、そのためにラップを使用することなどが有効と言われています。
伝染性紅斑の京都府全体での報告はよこばいですが、あらたに右京区で警報レベルに達し、乙訓で警報レベルが継続しています。
手足口病の京都府全体での定点あたりの報告数は、先週の1.78件から今週は1.36件に減少しました。南丹、左京区および右京区では警報が継続しています。また、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の報告が増加し、流行性角結膜炎・流行性耳下腺炎の報告もやや多くなっています。新たな発生や感染の拡大にはご注意下さい。とくに溶血性レンサ球菌は、手足の筋肉が壊死する「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」を引き起こすことがあり、今年は全国で8月までに過去最多の299人が発症しています。やや高齢の成人で発症することが多く、致死率が3割と高いため、手足が腫れ始めたらすぐに医療機関を御受診ください。
咽頭結膜熱は横ばい、ヘルパンギーナは落ち着いているようです。RSウイルス感染症の報告が市内を中心に増加してきました。流行のシーズンに入りますので、とくに乳幼児の接触・飛沫感染にご留意頂き、手洗いとうがいを励行してください。
全数報告対象の感染症については、結核が3件、カルバペネム耐性腸内細菌感染症が3件報告されました。また、デング熱が1件報告され、本年の京都府の累積報告数は8件となりました。
デング熱は蚊が媒介するウイルス感染症で、主に発熱と頭痛で発症し、筋肉痛、関節痛、眼の奥の痛みなどを伴います。体幹から広がる発疹を伴い、1週間程度で回復することが多いです。国内での感染例の報告もありましたが、多くは熱帯・亜熱帯地域(東南アジア、南アジア、中南米、カリブ海諸国など)への海外渡航時に感染したものです。デングウイルスに対する抗ウイルス薬は無く、症状に応じて鎮痛剤の投与や輸液が行われます。またワクチンもないため、蚊に刺されないように予防対策をすることが重要となります。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 3件 報告されました |
3類感染症 | 報告がありません |
4類感染症 | デング熱が 1件 報告されました |
5類感染症 | カルバペネム耐性腸内細菌感染症が 3件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 1件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 10件 報告されました