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第34週の報告です。
手足口病の京都府全体の定点あたりの報告数は先週の3.28件から2.55件と、さらに減少しました。地域別でも定点あたり5件以上の報告はありませんでした。府内のほとんどの地域で警報は継続していますので、新たな発生や感染の拡大にはご留意下さい。
流行性耳下腺炎の報告が増加し、中丹東で定点あたり2.6件、計13件の報告がありました。
伝染性紅斑の報告が増加し、乙訓では定点あたり2.0件となり再度警報レベルです。
感染性胃腸炎は東山区で定点あたり10件の報告があるのをはじめ、報告数が増加、咽頭結膜熱も報告数がやや増加しました。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎やヘルパンギーナは落ち着いているようです。
一部の感染症の報告が増加しています。流行が再燃しないよう、@タオルや食器の共用を避け、A眼をこすらないよう注意し、Bうがい・手洗いを徹底し、Cオムツの処理に注意する、などの対策はお続け下さい。
全数報告対象の感染症については、腸管出血性大腸菌感染症、レジオネラ症、アメーバ赤痢と後天性免疫不全症候群がそれぞれ1件報告されました。また、結核が10件報告されました。新規登録者の多くは肺結核ですが、その症状は他の呼吸器感染症と区別がつかず、医療機関への受診が遅れがちです。風邪のような咳や微熱が2週間以上続く様な場合には、医療機関を受診し診察を受けるようにしましょう。
高齢者や乳幼児を中心におう吐や下痢を引き起こすノロウイルスが変異し、ヒトが免疫を持たない新たなウイルスとなっていることが分かりました。ノロウイルスの本格的な流行である秋以降に、新たな変異したノロウイルスが主流となって平成18年の時のような大流行になるおそれがあるようです。高齢者施設を筆頭に、次いで医療機関、保育所・幼稚園と、抵抗力の弱い人たちが集まる施設での集団発生が相次ぐ可能性があり、食中毒予防の対応が重要となります。食中毒を防ぐには、調理や配膳の際に流水と石けんによる手洗いを徹底し、使い捨ての手袋を使用することが大切です。患者の吐瀉物や便を処理する際には、ノロウイルスが非常に強い感染力を有する上、アルコール消毒では不十分であることから、マスクや手袋を着用して次亜塩素酸ナトリウムを含む市販の漂白剤などを使って消毒する必要があります。
分 類 | 報 告 |
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1類感染症 | 報告がありません |
2類感染症 | 結核が 10件 報告されました |
3類感染症 | 腸管出血性大腸菌感染症が 1件 報告されました |
4類感染症 | レジオネラ症が 1件 報告されました |
5類感染症 | アメーバ赤痢と後天性免疫不全症候群がそれぞれ 1件 報告されました |
■基幹定点
マイコプラズマ肺炎が 5件 報告されました
■眼科定点
流行性角結膜炎が 6件 報告されました